日本の夏は暑い。外を歩いていればぶっ倒れること必至だ。
砂漠地帯にもオアシスはあるように、どんなビジネス街でもオアシスは存在する。
暑さの中にいると、水が欲しくなる。
そう黒く濁ったカフェインが入っているあの水を求めてしまうのは現代人の性だろう。
ドラッグにも似た珈琲を摂取できるかつ、喫煙も可能な絶滅危惧種とも言えるような最高なスポットが銀座一丁目にはあった
目的 |
1 ANALOG /YAES CAFE/LOUNGE☆☆☆TOKYO 2 pour~cafe (プル―カフェ) 3 attic room Ginza Amenite カフェ&ダイニング 4 店舗情報 |
1ANALOG /YAES CAFE/LOUNGE☆☆☆TOKYO
「ここは家か?」思わず錯覚するほどの居心地の良さ。
純和風な日本家屋をイメージした店内には、洋楽が流れる。
ギャップが店の雰囲気にマッチしている。
銀座の街はかつて若者を虜にしたカフェの街だった。
当時の様相はこんな雰囲気だったのかもしれない。
一応八重洲なのだが、銀座一丁目の駅から5分もかからないので実質銀座のようなものである。
大正期とかのカフェは店員を口説くか口説かないかとか、そんな場所だったらしい。
「婦人公論」にて『女給』というあの手この手で女給を口説く文豪をモデルにした作品があるが、それは菊池寛をモデルにしているらしい。
大層激怒して抗議文を送ったほどだったとか、なんとか。
現実に帰ってくると、後ろの席では映画談義を行っていた。
自分も混ぜて欲しかったが一人の時間を楽しもうと思う。
とりあえず、全ての座席で喫煙可能ということで、煙草の煙を呑みながら一息つく。
吹き抜けになっている店内は外の風が頬をなでる。
人工的に作られた冷房の風よりも心地がいい。
頼んだアイスコーヒーを舌で堪能しながら、たばこの煙を堪能した。
旧態依然とした楽しみ方かもしれないが、人を魅了するものがある。
ちなみに、店内には大ぶりなソファー席が用意されており、全席コンセントボックスとwi-fiが使用可能だ。
最近流行のノマドや雑談をするサラリーマンたちにとってのオアシスだ。
The アメリカンクラシックという言葉がよく似合うカフェである。
「古くなっただけだ」という店主の言葉にも味がある。
店内には女性客が目立つ。会話を盗み聞きしていると仕事の合間らしい。
話題は連休中なにをするか、喜々として話す様子をみているとこちらも楽しくなってくる。
仕事を忘れて現実逃避できる空間は、「さぼれる隠れ家カフェ」の条件の一つだろう。
店内には軽快なジャズが流れている。
耳でジャズを楽しみながらコーヒーをいただく。
ランチにも目移りしそうだったが、先ほど胃袋に詰め込んだコンビニ弁当が暴れていた為にやめておいた。
今回はコーヒーだけだったが、時間と胃袋に余裕のある時にランチも食べようと思う。
しかし、まあこのコーヒーが美味い。
豆にもこだわっているようで、「トアルコトラジャ」というインドネシア産の豆を使っているらしい。
18世紀には「セレベス(スラウェシ)の名品」と謳われた幻のコーヒーがあった。
そんな幻のコーヒーは第二次世界大戦の戦火の犠牲者となった。
これを復活させたのは何と日本人だったという。
日本とインドネシア両国の情熱によって復活したこのコーヒー豆。
銀座一丁目にていろいろな国に触れたと思える時間だった。
3 attic room Ginza Amenite カフェ&ダイニング
西山興行東銀座ビルの五階に位置するこのカフェはまさに隠れ家という言葉にふさわしいだろう。
夜はバーとして営業しているそうだ。
緊急事態宣言前の話だが。
ここはペット同伴可能なお店で、店内にはちらほら犬を連れたお客さんの姿が見えた。
犬用ジャーキーなども置いてあるので、犬にも嬉しい仕様になっている。
店内の様子はおしゃれの一言。
変な言葉で表現するよりも単純にまとめた方がわかりやすいだろう。
このお店も分煙されているが店内で喫煙することが出来る。
喫煙者にとってはありがたい話だ。
喫煙席の特権は銀座一丁目の様子を一望することが出来ることだ。
煙を呑みながら、アイスコーヒーを飲む。
喫煙席のあたりを見回すと一つのポスターに目を奪われる。
「Louis Armstrong ALL STARS」。
Louis Armstrong(ルイ・アームストロング)は通称サッチモと言われたアメリカのジャズトランペット奏者だ。
彼の楽器との初めての出会いは少年院のブラスバンドでコルネットを演奏したことが始まりだったそうだ。
人生どこで運命の出会いがあるかわからない。
第二次世界大戦時には慰問公園も行ったが、人種差別が認められていた当時のアメリカではひどい待遇を受けることになる。
しかし彼が発表する曲は明るいものが多かった。まるで「それがすべてではない」と言いたいかのように。
彼の一番有名な曲は1967年に発表された「この素晴らしき世界」だろう。
一度は聞いたことがあるのではないだろうか。聞いたことがない方は是非一度聞いてみるといいだろう。
「記事どうしよう」。そんなことを思いながら飲むアイスコーヒーはいつもよりもほろ苦く感じた。
しかしこのゆっくりと流れる時間は素晴らしい。隔世的とも思えるような店内を見てこう思う。
「ああ素晴らしきこの世界」。
今回は隠れ家的カフェを取材した。
この記事が優雅なさぼりライフの一助になればと思う。
店名 | ANALOG /YAES CAFE/LOUNGE☆☆☆TOKYO |
電話番号 | 050-5872-8849 |
住所 | 東京中央区八重洲2-11-2 城辺橋ビル別館 1F-B1F |
アクセス | JR東京駅八重洲南口より徒歩5分 JR有楽町駅京橋口より徒歩6分 東京メトロ銀座一丁目駅3出口より徒歩2分銀座一丁目駅から184m |
営業時間・定休日 | 11:30~23:30 (料理L.O.22:45 ドリンクL.O.23:00) 日曜営業 定休日:無休★緊急事態宣言、東京都の要請に従い、営業時間が変更になる場合がございます。 |
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店名 | pour~cafe |
電話番号 | 03-3535-0516 |
住所 | 東京都中央区銀座1-14-9 |
アクセス | 地下鉄有楽町線銀座1丁目駅より徒歩1分銀座一丁目駅から268m |
営業時間定休日 |
営業時間 ★営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
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店名 | attic room 銀座アメニテ |
電話番号 | 03-6228-6064 |
住所 | 東京都中央区銀座1-9-12 西山興業銀座ビル5F |
アクセス | |
営業時間 | 月曜日-日曜日 11:30〜23:30 ★ 2021年1月8日より当面の間、行政からの時短要請に応じて 20時で閉店とさせて頂きます。 |
公式ホームページ | http://atticroom.jp/amenite/ |